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汎用性の高いポリカーボネート

ポリカーボネートは、さまざまな分野で使われているプラスチック素材のひとつです。略してポリカ、PCなどども呼ばれています。

その大きな特徴は、プラスチック素材の中で最高度の耐衝撃性です。
その耐衝撃性の強さは、防弾材料に使われるほどというとイメージしやすいのではないでしょうか。
また、有名なテレビCMではポリカーボネート製の筆入れの宣伝に「象が踏んでも壊れない」というキャッチコピーが使用されていました。
その強い耐衝撃性とガラスに近い透明性を生かした商品として、飛行機や鉄道車両の窓や自動車・バイクのライトのレンズ類、ヘルメットやゴーグル類、警察などが使うシールド、などが挙げられます。また、安全が求められる医療器具にも使用されています。
機械的強度にも優れ、力のかかるプラスチック製のネジでの使用頻度はかなり高いです。
耐候性にも優れているため、野外での使用が多い双眼鏡やカメラのボディ、スーツケースなどにも使用されています。

さらにもうひとつ。その他プラスチックに比べ軽く加工が容易であるというのもポイントです。伸縮性があり、成型時の収縮が少なく寸法安定性にも優れている為、多くのプラスチック成形に適しています。
耐久性に優れ透明性もあり着色も容易な為、デザインを重視した家電製品には最適で、一部のスマートフォンやパソコンにも使用されています。同じ理由でおもちゃや文房具にも向いている素材です。
さらに耐熱性にも優れていて電子レンジでの使用も可能なため、電気ポットなどのキッチン周辺の家電や食器類にも使用されていて、まさに私たちの日常生活でポリカーボネートを使用した製品を使わない日はないのではないかというほどの汎用性を持っています。

そんなポリカーボネートですが、いくつか注意点があります。
まず、薬品耐久性が悪く特にアルカリ剤に弱いこと。洗浄などで薬品を使用する場合は注意が必要です。
それから、比較的表面が柔らかく傷がつきやすいことです。ポリカーボネート製の自動車・バイクのライトのレンズなどは傷が目立つ一例だと思われます。

ただ、注意点はあるものの、ポリカーボネートはプラスチック素材の中では、かなり使用範囲が広い素材だと言えます。
最近の技術では、3Dプリンターでの使用が開始されています。まだまだ普及はしていないようですが、これから拡大していくことも予想されています。
物性に優れ、加工にも向いているポリカーボネート、これからも様々な製品での使用が続いていくのではないかと思われます。